ヒロシマというとき [1]
〈ヒロシマ〉というとき
〈ああ ヒロシマ〉と
やさしくこたえてくれるだろうか
〈ヒロシマ〉といえば〈パール・ハーバー〉
〈ヒロシマ〉といえば〈南京虐殺〉
〈ヒロシマ〉といえば 女や子供を
壕のなかにとじこめ
ガソリンをかけて焼いたマニラの火刑
〈ヒロシマ〉といえば
血と炎のこだまが 返って来るのだ
〈ヒロシマ〉といえば
〈ああ ヒロシマ〉とやさしくは
返ってこない
アジアの国々の死者たちや無告の民が
いっせいに犯されたものの怒りを
噴き出すのだ
〈ヒロシマ〉といえば
〈ああ ヒロシマ〉と
やさしくかえってくるためには
捨てた筈の武器を ほんとうに
捨てねばならない
異国の基地を撤去せねばならない
その日までヒロシマは
残酷と不信のにがい都市だ
わたしたちは潜在する放射能に
灼かれるパリアだ
〈ヒロシマ〉といえば
〈ああ ヒロシマ〉と
やさしいこたえがかえって来るためには
わたしたちは
わたしたちの汚れた手を
きよめねばならない
〈ヒロシマ〉というとき
〈ああ ヒロシマ〉と
やさしくこたえてくれるだろうか
〈ヒロシマ〉といえば〈パール・ハーバー〉
〈ヒロシマ〉といえば〈南京虐殺〉
〈ヒロシマ〉といえば 女や子供を
壕のなかにとじこめ
ガソリンをかけて焼いたマニラの火刑
〈ヒロシマ〉といえば
血と炎のこだまが 返って来るのだ
〈ヒロシマ〉といえば
〈ああ ヒロシマ〉とやさしくは
返ってこない
アジアの国々の死者たちや無告の民が
いっせいに犯されたものの怒りを
噴き出すのだ
〈ヒロシマ〉といえば
〈ああ ヒロシマ〉と
やさしくかえってくるためには
捨てた筈の武器を ほんとうに
捨てねばならない
異国の基地を撤去せねばならない
その日までヒロシマは
残酷と不信のにがい都市だ
わたしたちは潜在する放射能に
灼かれるパリアだ
〈ヒロシマ〉といえば
〈ああ ヒロシマ〉と
やさしいこたえがかえって来るためには
わたしたちは
わたしたちの汚れた手を
きよめねばならない
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HIROSHIMA TO IU TOKI
“Hiroshima”to iu toki
“ā Hiroshima”to
yasashiku kotaete kurerudarou ka
“Hiroshima”to ieba “pāru hābā”
“Hiroshima”to ieba “nankingyakusatsu”
“Hiroshima”to ieba on'na ya kodomo o
gō no naka ni tojikome
gasorin o kakete yaita Manira no kakei
“Hiroshima”to ieba
chi to honō no kodama ga kaette kuru noda
“Hiroshima”to ieba
“ā Hiroshima”to yasashiku wa
kaette konai
Ajia no kuniguni no shisha-tachi ya mukokunotami ga
isseini okasa reta mono no ikari o
fukidasu noda
“Hiroshima”to ieba
“ā Hiroshima”to
yasashiku kaette kuru tame ni wa
suteta hazu no buki o hontō ni
suteneba naranai
ikoku no kichi o tekkyo seneba naranai
sonohi made Hiroshima wa
Zankoku to fushin no nigai toshida
Watashi-tachi wa senzai suru hōshanō ni
yaka reru pariada
“Hiroshima”to ieba
“ā Hiroshima”to
yasashī kotae ga kaette kuru tame ni wa
watashi-tachi wa
watashi-tachi no yogoretate o
kiyomeneba naranai